麩(ふ)

麩(ふ)の100g当たりのカロリーと多い栄養を掲載しています。

・生麩…163kcal
・焼き麩の観世麩…385kcal
・焼き麩の板麩…379kcal
・焼き麩の車麩…387kcal
・竹輪麩…171kcal



多いビタミンとミネラル…含有量(所要量に対する割合)
 ※所要量は18~69歳の男女の平均値で計算


生麩

銅…0.25mg(31.3%)
マンガン…1.04mg(27.7%)
亜鉛…1.8mg(17.1%)
鉄分…1.3mg(14.3%)


焼き麩の観世麩

ナイアシン…3.5mg(26.9%)
ビタミンB1…0.16mg(13.0%)
パントテン酸…0.58mg(11.2%)

銅…0.32mg(40.0%)
鉄分…3.3mg(36.4%)
亜鉛…2.2mg(21.0%)
リン…130mg(13.7%)
マグネシウム…43mg(13.4%)


焼き麩の板麩

ナイアシン…3.6mg(27.7%)
ビタミンB1…0.2mg(16.3%)
パントテン酸…0.79mg(15.2%)
ビタミンB6…0.16mg(12.8%)

銅…0.49mg(61.3%)
鉄分…4.9mg(54.1%)
マンガン…1.54mg(41.1%)
マグネシウム…90mg(28.1%)
亜鉛…2.9mg(27.6%)
リン…220mg(23.2%)


焼き麩の車麩

ナイアシン…2.9mg(22.3%)

銅…0.42mg(52.5%)
鉄分…4.2mg(46.4%)
マンガン…1.23mg(32.8%)
亜鉛…2.7mg(25.7%)
マグネシウム…53mg(16.6%)
リン…130mg(13.7%)


竹輪麩

なし



麩はたんぱく質を比較的多く含む食品ですが、麩に含まれているたんぱく質はアミノ酸スコアが低い良質ではないたんぱく質と言えます。(観世麩のアミノ酸スコア=29)

麩でたんぱく質を補ったとしても、補ったたんぱく質の3割程度しか体内では利用されません。そのため、筋力トレーニングなどを行った後のたんぱく質補給などには不向きです。

また、麩は小麦たんぱくを原料とした食品なので三大栄養素である炭水化物とたんぱく質と脂肪のうちではたんぱく質が主成分であると思われがちですが、実はたんぱく質の含有量よりも炭水化物の含有量の方が多いです。(炭水化物の含有量はたんぱく質の約二倍)


麩は小麦粉のたんぱく質を練り固めた食品です。小麦粉を加工して得られた小麦たんぱくにもち粉を加え、これを蒸したりゆでたりしたものが生麩です。生麩の原料となる小麦たんぱくは家庭で作ることもできます。小麦たんぱくの作り方は「小麦たんぱくのカロリーと栄養」の「小麦たんぱくの作り方」参照。

小麦たんぱくに小麦粉やベーキングパウダー、もち粉などを加えて練り合わせ、焙り焼きしたものを焼き麩といいます。生麩を油脂で揚げたものを揚げ麩と言います。また、麩を煮た後に乾燥させたものは乾燥麩と言います。

麩は京料理や精進料理として利用される他、煮物や汁物、和え物、すき焼きなどの鍋物の具として、またはラーメンの具としても利用されています。

麩はお菓子の材料としても利用されています。生麩で小豆のあんを包んで麩饅頭にしたり、焼き麩を着色したものに砂糖を練り込んで麩菓子にします。また、黒糖を使ってかりんとうのような風味を持たせた麩かりんとうもあります。