加圧トレーニングって痩せるの?

痩せるために加圧トレーニングを検討された経験があると思います。加圧ダイエットという言葉があるように、このトレーニング法は基礎代謝を上げて痩せやすい体質を築くことを目的とするものです。

しかし加圧トレーニングを行ったからといって必ずしも基礎代謝が上がるわけではありません。そのため、ダイエットを目的としてこのトレーニング法を行おうとするのなら再考する必要があります。

加圧トレーニングの具体的な効果は筋肉を増やすことです。一般的な筋トレと比べて筋肉が付きやすいため、基礎代謝が上がるというイメージが一般的にできあがったのではないでしょうか。

その他の一般的に言われている加圧トレーニングの効果としては、美肌やアンチエイジングに役立つ、血行がよくなる、ケガが早く治るようになるなどと言われています。

確かに加圧トレーニングを行うことで筋肉を鍛えやすいため、筋肉隆々のたくましい体を求める人には目的に合ったトレーニング法だと言えるでしょう。ただしただ単にダイエットだけを目的とした女性の場合、たくましい筋肉は求めていないと思います。

さらに、筋肉が増えたからと言って必ずしも基礎代謝が上がるとは限らないので、ダイエット目的としては加圧トレーニングはお勧めできるものではないと言えます。

実は筋肉が増えたからと言って基礎代謝が上がるとは限らないのです。厳密に言えば若干は上がりますが、ほとんどダイエットには役立たないレベルの上昇に過ぎません。

筋肉が増えた場合にどれだけの基礎代謝が上がるのかを具体的に言うと、筋肉1㎏の増加に対して1日当たり13kcalの消費カロリーが増える計算になります。これは飴1つ分のカロリーにも達しません。

女性の体は男性の体に比べて筋肉が付きやすいとは言えません。そのため筋肉を1㎏増やそうとすれば、たとえ加圧トレーニングを行ったとしてもかなり苦労することになります。苦労して筋肉を増やしたところで基礎代謝の上昇は上記の通りわずかばかりです。

結局のところ、筋肉量が増えても有酸素運動をしなければ脂肪は燃焼しません。これがダイエット目的としての加圧トレーニングをお勧めできない理由です。